「痛くなる前に来てください」の誤解

こんにちは!

すみません。ブログの更新が恐ろしく久しぶりになってしまいました。今日はコレについて。

この間ふと思いました。

「痛くなる前に歯医者に行こうね!」

これについて。そう、これ。巷でおなじみのフレーズです。

これをいう人の真意ははっきりとわからないですが、多分人それぞれ真意は異なるのかもしれません。

そこでちょっと言われる側の立場に立って考えてみると、「痛くなる前って、つまりいつ?」

痛くなるから気づくのであって、前なんていわれても難しい。痛い!とまではいかなくて、ちょっとしみるな~という時に早めに行けばいいってことかな?そうすればたいした惨事に至らなくて済むと。ちょこっと治療すれば、歯はもとどおり!

このように思われる方が多いんじゃないかなと思います。確かにそういう意味で言われている場合もあるでしょう。しかし、むし歯の早期発見早期治療なんていうのは、すでに古い考えです。早期発見って、もうそれ、むし歯になってしまっているじゃないですか。ちょっととはいえ、削られてしまうじゃないですか。

「予防」に熱心な歯科医院において「痛くなる前に来てくださいね」の意味は、「痛くなるようなことがおきないように、定期的に歯のお掃除に来てくださいね」です。

もちろん重要なのは家庭での歯磨き&食べ方ですが、どうしたって歯科医院でしかとれない汚れがあります。その汚れが古くなればなるほど毒性が強くなってきて、むし歯や歯周病のリスクが高くなってきます。

それでつまり、具体的にいつ行けばいいのかということですが、「私には、自分のお口やその他もろもろのことまでよ~く知ってくれている歯科衛生士さんがいて、定期的にその人に会って、歯をつるっつるにしてもらってるよ」という方以外は、「いまでしょ!」ということで。古くてスミマセン。

余談ですが、料理研究家の栗原はるみさんの歯と歯茎がおきれいでテレビをみていて驚きました。おいくつかは知りませんが、あの年代で、あんなにきれいな笑顔の方をみたのは初めてかもしれません。相当お忙しい方だと思いますが、お若いころから丁寧にケアを継続されているのだということがわかります。日本人は、国を背負うような著名な方であってもお口は残念なかたばかり。なんとしても、なんとか、日本人の歯医者へのかかり方をかえていきたい。美容院で定期的に髪をきれいにするのと同じ感覚で、歯医者に歯を磨きに来てもらいたい。笑顔あふれる健康な老後をめざしてもらいたい。

まずは姫路市、田寺から。

 

 

 

予防とは?バイオフィルムの除去です!

むし歯の予防、歯周病の予防、最近は予防歯科を掲げる歯医者さんが多くなってきました。

定期的に歯医者さんに通っている方も最近は増えてきましたね。

でも、何のために通っていますか?むし歯の早期発見ですか?それとも歯石をとりに?

当院でもお口の状態が不安定な場合は1か月ごとに、お家でのメンテナンスが上手くできる方は3か月ごとに来院をお勧めしています。

定期的に通っていただいて、早いうちにむし歯をみつけよう!というのではありません。

古くなったバイオフィルムを破壊・除去するためです!!

バイオフィルムとは、口腔内細菌がネバネバの多糖体を作って歯の表面にくっついたものです。台所の三角コーナーのぬるぬると同じです。

表面がフィルムでしっかりカバーされているので強い殺菌薬を使ったとしても効果はなく、その守られた環境で細菌はますます活発に繁殖し、より強い毒素を持つ細菌層へと変化していきます。

バイオフィルムによって引き起こされる感染症の代表がむし歯と歯周病なのですが、バイオフィルムを除去するには、今のところ機械的な清掃しか方法がありません。

歯医者に行って「定期健診」を受けるのはとても良いことですが、「定期的に点検を受けているだけ」ではダメです。

予防のためには、あくまでバイオフィルムの破壊と除去が重要で、専門的なクリーニングをしない定期的な点検では意味がありません。

とくに、子供のころからの定期的なクリーニングは効果が大きいです。子供のころから定期クリーニングを受ける習慣のある人は、歳をとって入れ歯になることがほぼありません。

子供は、いつか独り立ちしていきますが、手元を離れても子供の健康を願わない親はいません。歳をとっても一生美味しく食事をし、健康に生きていてほしいですね。

「定期クリーニングをうける習慣」これは、いつまでもそばにいてあげられない親が子供にしてあげられるとても大きなプレゼントではないでしょうか?

 

歯磨き頑張ってるのに(>_<)

「むし歯になりたくない!」もしくは、「子どもにむし歯をつくりたくない!」と思っている方は、みなさん歯磨きをとっても頑張ってくださっています。そして、ドキドキしながら定期検診。「むし歯ありませんように!むし歯あるって言われませんように!!!」祈りすぎて心の声がめちゃくちゃ声に出てしまっている方も。そんな頑張っている方に、「むし歯あります」と伝えるのは、こちらもナカナカしんどいです。

歯磨き頑張ってるのに、どうしてむし歯ができてしまうの?(>_<)   それは、ずばり、「食べる回数」です。一口食べると、その後数十分は歯が溶けてしまいます。ちょっと時間をおいて、またパク!そしてまた歯が溶けていきます。

むし歯にならないために、みなさんにお伝えしているのは、まず食べる回数を減らすこと!量ではなくて、回数です。次に、食べたらお水かお茶、できたらガムを噛むこと!3つ目は、寝る前の歯磨きは真剣に!

さらに、歯磨きで全ての汚れを落とすのはとても難しいことなので、3ヶ月に一回(バイオフィルムの毒性が強くなるのは約3ヶ月と言われています)歯科衛生士さんにすみずみまでクリーニングしてもらって、すっきり、リセット。

これを守ってもらえたら、むし歯はそうそう簡単にできるものではないと思います(^_^)

え?バイオフィルムって何?それは次回に。

無痛治療??

こんにちは

姫路市田寺の静かな住宅街に開院して間もない今道デンタルクリニックですが、高齢の方から乳歯が見えてきたばかりの子までいろいろな方にご来院いただいています。

ご来院いただいたら、まずはじっくりとお話をうかがうことから始まります。お話を聞いていると、歯の一本一本を見ているだけではわからない、様々なことがみえてきますね。

毎日ゆっくりと楽しく地域の皆様のご相談にのらせていただいています。

開院当初からすでに4~5回ほど通っていただいてる患者さまお二人から先日、嬉しい言葉をいただきました。

「先生、わたしね、歯医者に来て痛くなかったのは初めてです!!」と。

また別の患者さまは、「今まで何度もあきらめてきたんです。歯医者の予約の前日が嫌で嫌で辛かったんです。ここでなら、今度こそ頑張れると思います!!」と。

お二人とも、歯医者にかなり恐怖感を抱いていらっしゃるかたでした。歯医者の椅子に座るとどうしてもググッと力が入ってしまいます。なので、笑気麻酔(笑気吸入鎮静法)を使いながら治療を行っています。治療中、鼻から麻酔のガスを吸っていただくのですが、意識ははっきりとしたままで、難しいことや怖いことなどは考えられなくなるといった感じになります。(保険が適応されます。3割負担の方で、30分1000円程度です。)

歯科に恐怖感を持たれている方はめずらしくありません。結果的により大がかりな処置を必要とする状態になってしまっているので、悲しいことです。

さて、笑気で恐怖感を取り除いたところで、痛いものは痛いです。そこでやはり歯肉に注射の麻酔が必要なのですが、その注射のチクッ!を軽減するために、麻酔薬の温度や注入の角度、量、スピード、刺入位置、考えることは山ほどあります。チクッを乗り越えて麻酔がしっかりきいてしまえば、後の痛みはありません。そうやって何度か治療をするうちに、「今回は笑気なしでやってみようかな!」と、笑気を卒業される方もいらっしゃいます。

最近たまに無痛治療という言葉を聞くことがありますが、完全に無痛にすることはできないし、今のところそんな特別な方法もありません。ただ、患者さまのお話をじっくり聞き、不安を取り除いたり、一緒に考えたり、後は麻酔のちょっとしたテクニックで、結果的にはほぼ無痛ということになるのかな、と思います。

 

 

 

こども達の歯をみて思うこと

夏休みが終わりましたね。

8月11日に開院した今道デンタルクリニックですが、夏休みだったせいか来院いただいた患者さんの半数くらいが中学生以下だったのでは?という感覚です。

そして思ったことは、中学生ってストレスフルなんだなぁ、と。勉強に、部活に、習い事に、そしてたぶん人間関係も。どうしてこういう風に思うかというと、めちゃくちゃ歯ぎしりまたは食いしばりの跡が見られるからです。萌出したばかりの永久歯が、削れて真っ平らになってしまっています(;_;)しかも

歯ぎしりって、自分ではなかなか気がつかないものです。

削れてしまった歯は、元には戻りません。一方、歯ぎしりの原因を突き止めるなんて簡単にできることではありません。

じゃあどうしたらいいの?ということですが、まず一番簡単に出来ることは、1時間に一回ほど、上の歯と下の歯が合わさっていないか自分で確認。(上と下の歯は、食事の時以外は合わさらないのが正解です) もし合わさっていたら、大きく深呼吸をして、肩の力を抜いて、リラックス…。睡眠中は気をつける事が出来ないので、歯科医院でマウスピース(ナイトガード)をつくります。マウスピースは保険が適用されます。大急ぎでほしい!という方には、半日から一日で作ることができます。

歯ぎしりは、歯にものすごくダメージを与えるので甘くみてはいけません。デスクワークが多い大人の方にも多いです。

しかし、中学生っていいですね。感受性が豊かで、未来の可能性が無限にある。傷つくことも多いでしょうけどね。いろんな経験をして成長してもらいたいですね。応援しています!

開院しました!

先週の土日、今道デンタルクリニックは内覧会を行いました。台風にも関わらず たくさんの方が来院され、院内をご案内させていただくことができました。雨風の中、足を運んでいただいた皆様、スタッフの皆様、どうもありがとうございました!

さて、今道デンタルクリニックを開院するにあたり私が最初に決めた軸は、予防管理型(定期的にメンテナンスを行い、悪くなる前に食い止めよう!という方針)の歯科医院にしよう!という事でした。しかし この体系を実現するには歯科医師である自分一人が 頑張っても仕方がなく、メンテナンスやクリーニングを行ってくれる歯科衛生士の腕と実力が必須でした。悪くなる前に歯医者に行く必要性を 患者さんにわかりやすく説明できるスキル、歯周病の状態を的確に診断できるスキル、歯ぐきの奥の見えないところまで確実にクリーニングできるスキル。これが悩みのタネでしたが、運のいいことに これらはあっさり解決しました!(*_*)

今道デンタルクリニックに素晴らしいスタッフが集まり、あとは皆が少しでも気持ちよく、働きやすく、十分に実力を出せるように、院内のこまごました事を整えていくばかりです。まだまだ歩き始めたばかりの当院ですが、地域に愛される かかりつけ医となれるよう、精進したいと思います!患者さん目線でのダメ出しも お待ちしております(>_<)

スタッフ勉強会を行いました

先日、歯科コンサルタントの先生に来ていただき、今道デンタルクリニックのメンバー全員で勉強会を行いました。

まずは、5sの大切さについて。ご存知の方も多いと思います。5sとは、整理、整頓、清掃、清潔、躾のことです。これを徹底することで、患者さまはもちろん、働く私達も気分が良くなります。整理 整頓 清掃がなされていると、欲しいものが すぐ見つかる。作業効率もアップ。見た目も美しい。そうすると心と時間に余裕がうまれ、患者さまを大切にできる。仲間にも気遣いができる。いいことしかないんです。

歯科医院には それはもう ありとあらゆる材料、道具、機械、薬品などが必要なので、5sは そんなに簡単ではないかもしれません。しかし。大丈夫です。実は、お掃除が大好き!という頼もしい衛生士さんが いるんです。心強いです(^_^)

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開設届が受理されました

先日、保健所と厚生局の審査を通過しました!

いろいろ大変なことも実はあったんですが、無事8月に開院できそうです。

といっても、待合室の家具や滅菌の機械類はまだまだこれから。

楽しくも せわしない毎日です。

そんな中、今日は朝から マウスピース矯正の勉強会に参加してきました。前から疑問に思っていたことも 講師の先生に丁寧に教えていただき、すっきり解消。充実した一日となりました。今日の収穫が、少しでも 地域のみなさまの お役に立てれば幸いです(^_^)